こんにちは。田舎出身の筆者です。(今は出ています)
ざっくり言うと、日本列島の端っこで生まれました。
地方によくある「田んぼ、畑、虫、土」。
これらに囲まれて育ち、子供は遊ぶのが仕事ということで遊びまくり、正直勉強なんてした記憶がありません。いやー楽しかったなぁ。
・・・というのは都会だとビックリするらしいですね。
というのも、都会では大学進学率が60%超えで、勉強して当たり前、お受験に熱意メラメラな親や大人が大量にいるわけです。
東大!京大!ベネッセ!みたいな。
正直、田舎だと東大レベルの人はほぼいませんし、血ヘド吐いて神経すり減らすほど勉強する人もあまりいません。
ただ、大人になって気づいたのは、
「田舎と都会では受験格差が大きすぎる」
ということです。
別に受験で人生は決まりません。
けれど、人生で最も重要な「教育」に関係するため、その格差がでかすぎるのは問題です。よく考ればわかります。
ということで、この記事では田舎の進学格差と、
その対処法についてお話しましょう。
(そうそう、この先はリラックスして読んでくださいね)
これが田舎の環境だ!(小学校、中学校)
突然ですが、田舎の小学生って放課後何するか知ってます?
答えは「遊び全般」です。
小学生は基本的に帰って勉強なんてしません。
そう、「子供は遊ぶのが仕事」。
帰ったらランドセルを放り投げ、友達と遊びに行ったりゲームしたり、自分の趣味にのめり込んだりします。夕方まで帰ってこなくても普通です。
これは中学になっても変わりません。
田舎はだいたい
公立小 → 公立中学 → 公立:私立高校 → 国公立:私立大学
の順で進学するパターンが多く、高校でようやく私立が選択肢になる程度です。(あとは専門学校、高専、実業系、もしくは就職でしょう)
つまり中学まではほとんど公立。
中学受験する人がほぼいないし、高校受験の難易度も低いので、ぶっちゃけ中学までは勉強しなくても進学できます。
これはマジです。
もう一度言うと、私は田舎出身です。
そしてその田舎でも高校受験はありましたが、倍率が低すぎて「定員割れしてる、名前書けば入れる」状態だったので、正直そこまで苦戦しません。選ばなければどこかの高校には絶対入れる。
・・・しかし。
大学進学を決めた瞬間、都会との格差が少しずつ現れていきます。
ほとんど大学に行かない(というか行けない)
結論から言いますが、田舎では大学進学率がかなり低いです。
え?今は大学全入時代だろ?
と思うかもしれません。
それは都会ボーイ、都会ガールの話です。
地方になると話が変わってきます。
確かに、今は少子化で若者が減り、よほどの難関大以外は倍率2~5くらいであることも多く、楽に入れる大学も存在します。
一定期間しっかり努力できるなら、大学に行くことは確かに可能です。
じゃあなんで進学しないのか。
関東や関西はべらぼーに進学率が高い(60%超え)なのに、なぜ地方のド田舎の子はあまり進学しないのか。
その答えはだいたい
- 高卒でも働けるから別に良い
- 行きたいけど訳あって無理
の2択。
田舎は大学進学率が低い = 高卒でも働ける
という状況なので、わざわざ進学しなくても生活が送れます。
なので本当に「学歴なんていらない」という人はそれで正解です。
問題は次。
「大学に行きたいが事情があって行けない」
これが一番ヤバい。
その理由は主に「学力・経済」的な理由。
まず、学生にとって厄介なのは、
親の所得は上がってないのに学費が高いという点です。
国立大学では文系・理系とも年間53万、私立文系が年78万、私立理系が年110万くらいかかります。しかも低くてコレ。
一時期は「国公立なら安いだろ」
とか言われてましたが、国公立大学の学費はこの20年で15倍になり、私立との差が縮み、もはや安いとは言えません。
要は履歴書に書く「大卒」の1行のためだけに、最低でも400万以上+生活費が必要になるのです。
こんな大金、そう簡単に用意できる訳がありません。
金が無くても奨学金があるから良い?
実はそれも危険です。
日本では2.6人に1人が奨学金を借り、その金額は最低でも300~400万以上は確実。
そして、
奨学金はれっきとした借金である(利息も付く)
ことを理解せずに進学し、就職に失敗するとジリ貧になっていきます。
もしあなたが学生さんなら、覚えておいてください。
奨学金は借金です。
国が「あなたにあげる♡」とプレゼントしているのではありません。
「貸してやったから利子付けて返せ」というシステムです。
借金とはいえ利率低いし余裕、って思います?
じつは奨学金の返済は卒業してからで、毎月2~4万ほどの返済に加え、20歳からは国民年金の支払い(月1万6000円ほど)もプラスされます。
分かりやすく言うと、毎月3~4万の支払いが10~20年くらい続くのです。かなりの負担でしょう?
それに、もし就職に失敗すると
という可能性だってあり得ます。
なぜこんな話をしたか?
それは、これも格差の1つだからです。
2020年の学生生活実態調査によると、東大生の親の平均年収は1000万です。そして奨学金受給率は14.9%と断トツに低い。
つまり、親が金持ちだと奨学金を借りなくて大丈夫なのです。
そしてその「金持ち」が多いのが都会ってことです。
金の話ばっかりうるせーな、努力しろ努力!
と思った人もいるでしょう。
確かにそれも一理あります。しかし
努力するにあたっても、田舎の方が不利
なのです。
足を引っ張る「自称進学校」
ここまで、少しだけ大学資金の話をしました。
となると、人によっては
金がないは言い訳、努力して学力を上げないと駄目だろ
と思うかもしれません。
ならば学力について考えていきましょう。
さて。
大学受験をする場合、その前に何がありますか?
そう、「高校卒業」ですね。
大学に進学する場合、通信制や高卒認定試験を受ける人を除けば、
ほとんど「高校」を経由することになります。
そしてその高校が足かせになる訳です。
地方の中学生は、
中学受験をするようなエリート(?)以外、ふつーに
「大学進学できそうな普通の高校」に進んでいきます。
そしてその「普通の高校」が
自称進学校
であるケースがかなり多いのです。
自称進学校が分からない、という人はこの記事をご覧ください。
読めば分かると思います。
私も自称進学校に通っていたから分かるのですが、下記のようなことがマジで行われていました。
- 職員室に呼び出し
- 教科書を無心で写経
- 課題出しまくり、終わらないとペナルティ
- 居残りの強制
- 意味が分からん上になんの効果もない課題オンパレード
- 勉強時間についてネチネチ嫌味を言ってくる
これは都市伝説ではありません。実際にあることです。
「よくあること」です。
ちなみに筆者の出身校では
勉強合宿(貴重な高3の夏休みを削って全員強制の補修)
冬休み(2週間)に、夏休みレベルの課題の山
という行為も「さも当然」のように行われていました。
先生方いわく「これくらい普通でしょ?」とのことです。
まさに狂気の沙汰ですね。
まあ見ればわかる通り、
自称進学校 = 生徒の足ひっぱる妨害施設
なワケですが、この自称進学校、地方や田舎に多いのです。都会では少ない。
田舎には中高一貫校がほとんど無く、本当の進学校もほぼありません。
あっても数少ないため希少です。
となると?
大半の高校は自称進学校になるわけです。
カンタンに言いましょう。要は
田舎では、都会と違って自称進学校がやたら多い。
そして自称進学校からの大学進学はスーパー不利
ということです。ある意味、都会と地方の格差です。
勉強するのを邪魔されるのです。
大げさでもなんでもなく事実です。
・・・あ。ちょっと話が長すぎましたね。
じゃあ最後に、「いかに自称進学校が不利なのか」を説明してこの章は終わります。
まずは以下2つの記事をご覧ください。
これは「受験の月」という有名なサイトの記事になります。
2022年 共通テスト数学1A 既存の戦略完全崩壊で平均38点!最上位層を駆逐した異次元難度の恐るべきカラクリ
1979~2022年 共通1次 ⇒ センター試験 ⇒共通テスト 終わりなき難化の果てに完成した戦慄の集大成(難易度比較完全版)
お分かりでしょうか。これが今の問題です。
ケタ違いの難しさです。
東大・京大といった難関大学に行くような学生が苦戦するレベルの問題が「共通テスト」で出題されます。
上記では数学でしたが、じつはどの教科も難易度が上がり、全体的に難化が激しい状態です。
これ・・・自称進学校に対応できると思います?
自称進学校は基本、「長時間勉強、課題のゴリ押し」による力技で進学実績を盛ります。
気合だ!気合だ!気合だ!
って感じでね。
が、今の大学受験はそんなもの通用しません。
上の2記事を見たでしょう?
これからは質を上げないと絶対勝てません。共通テストでも相当えぐいです。
試験が変わるなら、こちらの勉強法も変えなければいけない・・・
と思うでしょう?
実際そうですが、自称進学校は「時代の変化に乗り遅れる」ことで有名なので対策が遅れます。そして学生は根性論で潰されます。
教師が30年前の感覚でしゃべるからですね。
俺の時代はこうだった(だから反論すんな)
周りもこうしている(だから俺は普通、おかしくない)
俺はもっと努力していた、お前らは努力不足(俺のいうこと聞け)
これ言うやつはアホだと思って正解です。田舎はたくさんいますけど。
もしこういう教師に出会ったら、そいつは
毒ヘビ、殺人ザメ、タランチュラと同類だと思って無視してください。
紛れもなく危険生物です。人生を狂わします。
田舎にはこの危険生物が増殖しているのです。
それに対して、都会の受験生は
- 親の所得が高いので塾に行ける、家庭教師も使える
- 情報戦にめっちゃ強いし、身内・友人・先輩とかから情報入ってくる
- なんなら自分で調べる、自力でどうにかする
- キチガイ自称進学校が少ない、または回避できる
- 学校が多いため選択肢も多い
- 自称進学校に妨害される地方学生がパーにする時間を有効活用できる
という、なんとも有利な条件になっています。そりゃ負けるわけだわ・・・。
考えてもみてください。
受験は全国戦です。中高一貫の学生とも戦わないといけません。
つまり全国の精鋭とのバトルです。
しかも、勝てるかどうかは金と時間の使い方で決まります。
その両方で地方は不利なのです。
田舎出身、だけど進学したいなら
ここまで「いかに田舎が不利か」について話してきました。
もし、これを読んでいるあなたが田舎出身なら
もうダメだ・・・
と落ち込むかもしれません。
ご安心ください。勝つ方法はあります。
その方法は以下です。
- 塾や家庭教師を使う(資金力で勝つ)
- ネットの力をフル活用(情報力で勝つ)
田舎民が都会民に受験で負ける理由、それは資金力と情報リテラシーの差です。
逆をいえば、これさえ攻略すれば都会学生とも戦えます。
なんか、地方でも、有名大学に進学するような人がチラホラいるでしょう?
そういう人は、たいてい塾通ってたりするんですね。
なので、可能であれば塾や家庭教師を使うのが無難です。
これで平均レベルには届く。
でもこれだと所得格差が響いてきます。
塾とか家庭教師を使う金なんてない、という人。
ならば情報戦で勝ちましょう。
例えば、先ほど紹介した「受験の月」。
実はこのサイト、受験勉強にがっつり使うことができます。
他にも役立つサイトはいくつかあって、筆者も
「現役の時に知りたかったな~・・・」
と思うような裏技がけっこうあります。あの時に知っていれば!っていうアレ(笑)
それを今から紹介しますね。
田舎の高校生でもスマホは持っている確率が高いので、しっかりやれば対応できるはずです。これらのサイトを参考にしてみて下さい。
ブックマーク推奨です。
↓ 歴史に関しては「一度読んだら絶対に忘れないシリーズ」を読破して演習をこなしていけば大丈夫だと思います。
まあ、この4冊は人にもよるので無視しても構いません。
めっちゃ頭いい人はいらないかも。
ただし、レベルの高低に関わらず読んでおくべき伝説の書があります。
それがこの本です。
タツノオトシゴっぽいものが表紙にあるこの本。
実は改訂版が出ていますが、内容はほとんど同じなのでこっちを紹介しておきます。今なら100円くらいで買えますよ。
正直この本は持っておいた方がいいです。
なぜなら、この本に書いてある内容を知らないと遠回りになる上にきついから。
この本で「絶対外してはいけないポイント」を押さえ、その後で自分なりの勉強スタイルを確立しないとほぼ詰みます。これは覚えておきましょう。
今回は田舎(地方)が受験で失敗する理由と、その解決策を話しました。
我ながら長いなぁ、この記事。
こんなに書くつもり無かったんだけどね(笑)
正直、今後の大学受験がどうなるかは分かりませんが、対策しておくに越したことはないでしょう。
この記事がお役に立てば嬉しいです。
全国の学生のみんな、頑張れ!応援してるよ!
自称進学校に負けないでね!Good luck !