
ベースブレッド。
なんと調理の必要がなく、袋から出して食べるだけで栄養がとれるパンだとか。
便利でラクということで、よく食べる方も多いでしょう。
筆者も一時期サブスクして食べてました。
しかし、ふと検索すると出てくる
足りない栄養素
という不穏なワード。
というか、わざわざ検索しなくても、頭の中に
「え、足りない栄養素とかあるの?」
「毎日食べてるけど大丈夫!?」
「これ完全栄養食じゃなかったっけ?」
などの疑問が頭に浮かんだのではないでしょうか。
結論から言えば、ベースブレッドに致命的な欠点があるわけではありません。
しかし、「完全栄養のパンだから安心」と思考停止してしまうと、思わぬ落とし穴にハマります。
そこでこの記事では、
・ベースブレッドに足りないと言われる栄養素
・毎日食べ続けても問題ないのか
・完全栄養食の盲点
について分かりやすく解説していきます。
読み終わる頃には、「あーなるほど!」と思えるはずです。
ベースブレッドで不足しやすい4つの栄養素
最初に言っておくと、ベースブレッドは栄養バランスが非常に優秀なパンです。
しかし、これだけで1日の食事を済ますと不足する栄養素が出てきます。
その栄養素とは、次の4つです。
・脂質(特に飽和脂肪酸)
・炭水化物
・ナトリウム
・カロリー
まずは下記をご覧ください。

このグラフは、ベースブレッド1食あたりの栄養素を表しています。
一番左に0と100の数値が見えますよね。
数値が100を超えず、うっすら色が薄くなっているのが「足りない栄養素」です。
カロリーはどこ?と思うかもしれませんが、記載されていないだけで、実際は基準値を下回っています。
中でも特に注意すべきは「炭水化物」と「ナトリウム」。
炭水化物は脂質、タンパク質とともに生存に必要な「三大栄養素」と言われる成分であり、脳のエネルギー源でもあります。
脳はブドウ糖(グルコース)を休みなく消費する器官。
さらに飢餓状態でもない限り、脳はブドウ糖(ブドウ糖は炭水化物に含まれている)しかエネルギーに使いません。
ということは、炭水化物をオフったら最後、炭水化物に含まれる糖質も足りなくなり、脳のスイッチもオフになってしまいます。
ナトリウムも同じです。
ナトリウムは生存に不可欠なだけでなく、カリウムとともに
・体内の水分バランスの維持(調節)
・筋肉の収縮
・神経の情報伝達
・栄養素の吸収や輸送
に関与している栄養素でもあります。
見れば分かるように、無いと困るものばかりでしょう?
「神経の情報伝達」なんて、まさに「脳」にダメージが行くわけですし。
そしてその大事な炭水化物、ナトリウムに加えて脂質とカロリーまで不足しているのがベースブレッドというわけです。
「それじゃあ困る」と感じる人もいるはずです。
ですが安心してください。
問題は「栄養が足りないパン」ではなく、「使い方しだいで不足する可能性がある」というだけの話です。
ベースブレッドは、健康的に、過剰摂取を防ぐ設計になっています。
不足する栄養素4つは、どれも「他の食品でカバーできる」ものです。
味噌汁を飲めばナトリウムが、スパゲティを食べれば炭水化物が、バターやウインナーを食べれば脂質が摂れます。
普通の食事をしていれば、「カロリーが全然足りない!」ということも無いでしょう。
つまり「削っている」というよりは、
特定の栄養素を摂りすぎないような
設計になっているのです。
では、なぜそれでも「足りない」と言われるのか。
それを少し説明しましょう。
ベースブレッドは本当に完全栄養食なのか?
ベースブレッドは
「1食あたり」で栄養基準を満たす
ものです。
ここが最大のポイントです。
よく誤解されるのが、「1袋で1日の栄養が全部とれる」というイメージ。
ですが、実際はそうではありません。
ベースブレッドは「1日3食のうちの1食」として想定された栄養バランスです。
分かりやすくいうと、1袋 =1食分。
ここを勘違いして「これさえ食べれば大丈夫!」と思っていると、当然ながら不足が出ます。
例えばエネルギー。
成人が1日に必要とするカロリーはおよそ2000kcal前後と言われています。
対してベースブレッドのカロリーは、どれを選んでも1食あたり200~300kcal。
3食すべてを置き換えてもまったく足りません。
なので先ほど言ったように、他の食べ物で補うことが前提です。
ベースブレッドだけで生活は危険?毎日食べても大丈夫なのか
中には、ベースブレッドを食事の中心にして、しょっちゅう食べている人もいるでしょう。
なら毎日食べても大丈夫か?
ということですが、1日1~2食を置き換えるくらいなら問題ありません。
むしろ、菓子パンやカップ麺ばかり食べるよりはよほどマシです。
問題は、「完全栄養食だから、これだけでいいや」と思って他の食べ物を減らすこと。
仮に1日3食すべてをベースブレッドにした場合、
カロリー不足
資質不足
噛む回数が減る
といったデメリットが増えます。
あとぶっちゃけ飽きます。
プレーンにジャムをつけたりレンチンしたり、レシピを見ながらアレンジを加えたりしても飽きてきて、定期購入している場合は「残りを消化しないと」という在庫処理がストレスになってきます。
ベースブレッドは毎日食べてもいいですが、それ「だけ」にしないこと。
これが最低条件です。
栄養不足よりも怖い思い込み
大事なことを言いましょう。
栄養素がビミョーに不足することよりも、「思い込み」の方が怖いです。
思い込みってどんな?
って話ですが、たとえば面倒くさがりな人は、
完全栄養食って書いてあるし、もうこれだけで良いんじゃね?
と思考停止するリスクがあります。
確かにコンビニ弁当買うより安いし、パンだから食べる時間もかからない。
だとしても、他の問題が残っています。
なぜなら、栄養は「足りているか」どうかよりも「偏っていないか」がもっとも重要だからです。
どんなに凄い食材でも、1つに依存するのはリスクがあります。
栄養はバランスです。そして数字だけでは測れません。
「今日は野菜が少なかったな(次回はサラダを足そう)」
「今日はタンパク質多めにしよう」
こうやって調整するのが、本来の健康的な食事です。
下のイラストを見てください。
これは農林水産省が「バランスの良い食事をしろよ!」と訴えるために作った画像です。
魚、肉、果物みたいに、いろんな種類が載ってるでしょう?
要するに、1つの食品だけじゃダメということです。
ベースブレッドは万能ではありません。
食事を整えるための土台
忙しいときの非常食
くらいの感覚で食べるにはちょうど良いというだけです。
足りない栄養素のかんたんな補い方
ベースブレッドだけに頼らない。
それに加えて他の食材も食べるなら、栄養バランスは整います。
とはいえ、ベースブレッドの不足をカバーするためには、何を食べればいいんだろう?
その疑問に答えます。
基本はシンプル。
ベースブレッド+何か1品。
忙しい時はこれだけで十分です。
追加する1品には、次の中から選びましょう。
ゆで卵
ベースブレッドと一番相性がいいのが、実はゆで卵です。
理由は単純、足りないものをバランスよく補えるから。
卵は完全栄養食と呼ばれています。
卵には、「ビタミンCと食物繊維を除けば」すべての栄養素が含まれています。
中でもベースブレッドに足りない「脂質」をカバーできる点が優秀です。
(なお、卵の脂質はすべて卵黄に存在します)
あとは腹持ちが良いのもメリットですかね。
ベースブレッドだけだと「なんか物足りない」と感じる人でも、ゆで卵を1つ加えるだけであら不思議!満足感が変わります。
調理もカンタンだし、コンビニでも手に入る。
卵焼き、目玉焼き、ゆで卵。
卵料理なら基本なんでもOK、まさに最強の「ちょい足し食材」というわけです。
サラダ
ベースブレッドを主食にするなら、ぜひ一緒に食べたいのがサラダです。
ホテルの朝食でも、よくパンとサラダは出てくるでしょう?
ベースブレッドには食物繊維が入っていますが、ビタミンCやカリウム、ファイトケミカルなどはやはり、野菜ならではの強み。
そしてポイントは、オリーブオイルをかけることです。
脂溶性ビタミンは「脂質といっしょに摂る」ことで吸収率が上がります。
なのでノンオイルドレッシングより、少しでも良質な油を使った方が、効率的に栄養がとれるのです。
「パン+サラダ」という超単純な組み合わせで問題なし。
ゆで卵+サラダにすれば鬼に金棒となります。
ヨーグルト
意外と見落とされがちなのが「腸内環境」です。
ベースブレッドは食物繊維が含まれているとはいえ、腸内細菌そのものを補うわけじゃありません。
そこでヨーグルトの出番です。
ヨーグルトには乳酸菌やビフィズス菌が含まれていて、腸内環境を整える効果が期待できます。
腸内環境が良くなれば、栄養を効率よく吸収できます。
いくらベースブレッドにいろんな栄養素が入っていても、吸収しないと意味ないですからね。
朝食べるなら、ベースブレッドとヨーグルト。
この2つを用意すれば、まさに普通の洋食です。
味噌汁
パンと味噌汁?(それ合うのか?)と思うかもしれません。
が、めちゃくちゃ合う組み合わせです。
まず、味噌汁を1杯足すだけで、ベースブレットに足りない「ナトリウム」をカバーできます。
さらに味噌は発酵食品。
腸内環境を整え、筋トレマニアには嬉しい「筋肉をつくるロイシン、イソロイシンが豊富」というオマケまでついてきます。(美肌効果もあり)
ちなみに味噌には「植物性乳酸菌」が含まれていて、この菌はヨーグルトに含まれる「動物性乳酸菌」より強く生きたまま腸に届きます。
個人的に、味噌汁は最強です。
味噌汁のレシピってめちゃくちゃ多いし、何入れても合うんですよ。
わかめでミネラル補給、味噌汁+豆腐のコラボでタンパク質、野菜を入れればビタミン追加。
料理のバリエーションなら無敵といっても過言じゃない。
そして何より、温かい汁物です。
味噌汁を飲めば、体の底からじんわり温まってきて、満腹感が刺激される。
「和食より洋食派」という人も、試しに飲んでほしいですね。
ナッツ
手軽に脂質を補うなら、そこはやはりナッツでしょう。
アーモンドやくるみなど、ナッツ類には不飽和脂肪酸、ビタミン・マグネシウムなどが含まれています。
ベースブレッドがやや低脂質だからこそ、ナッツの脂質がちょうどいい補完になるのです。
あとはやっぱり咀嚼回数。
ナッツを食べると噛む回数が増えるので、満腹中枢が刺激されます。
つまり少ない量でも割と胃が満たされます。
主食より、3時のおやつ感覚でつまめるので、時間が無くてもおススメです。
まとめ
ベースブレッドには、致命的な弱点はありません。
ただし、パン単体で食事を済ますのは無理があります。
長々と話しましたが、ポイントは2つだけ。
① 完全栄養食は万能じゃない
② ベースブレッドプラス1品を意識する
この2点を覚えていれば、不安になる必要など無いのです。
忙しい時の予備として、栄養素を付けたしつつ賢く使っていきましょう。